アルミフレーム製の自転車の使用期限はおよそ10年程度である、という記事を読んでから、15年以上乗り続けている愛車であるBirdy(BD-1)の買い替えを検討していました。(買い替えを検討するに至った理由などについては、下記の投稿をご覧ください。)
そのまま自転車を探し続けていると、ある一つのメーカーに出会います。
それが「Tern(ターン)」。
小径車の知識については、Birdyを購入したおよそ15年前のままで止まっていた私には、まったく聞き覚えがなくノーマークなメーカーでした。
そういえば自転車販売チェーン店の「あさひ」でも見かけたことがあるのを思い出しましたが、失礼ながら「Ternて何?」「置いてある車種もあまりパッとしないし、ちゃんとしたメーカーなの?」といった感じでスルーしていたのです。
ところが、Ternのある車種に出会い、衝撃が走ります。
それが「SURGE(サージュ)」。
「何この自転車、めちゃくちゃカッコ良い!」
「このデザインで価格もまさかの予算内!」
「折り畳めないけど、まあいいや!」
もう即決でした。
条件の一つであった「折り畳み機能」については、結局Birdyでもほぼ折り畳んだことが無かったことを考えると、不要だと割り切れるものでした。
自転車買い替えの検討をはじめてからおよそひと月。
まさかの折り畳みではない、またミニベロとは言え自身初となるロードバイク TernのSURGE(グリーンガンメタル)を購入したのです。
ちなみに、TernとはDAHON(ダホン)の創業者の息子さんが2011年に立ち上げた新ブランド。「それなら信頼できそうだ」と思えたのも後押しとなりました。
このページの内容
デザインや乗り心地などのレビュー
ロードバイクに乗っておられる方からすれば当たり前のことばかりだと思いますが、自身にとっては初めての経験だらけですので、少しでも同じ境遇の方に参考になればと思い、今の知識レベルで感じたことを、感じたなりに書き留めておきます。
サイズの選び方について
SURGEには47と52という2種類のサイズ展開があります。
一般的に47は身長170cmまでの人、52は170cm以上の人が使用するという目安があるようです。
私はギリギリ170cm無いくらいの身長なのですが、店頭で両者を乗り比べたところ、52の方がポジション的にしっくりと来ました。
47の方だと体とハンドルが近くて少し窮屈な感じがあったのですが、これは恐らくBirdyで乗り慣れたポジションが影響していると思います。
Birdyでは、サドルに座ったままでは地面に足が付かないくらいサドルを高くして乗っていました。サドルを高くするためにシートポストを上げると、サドルは必然的にやや後ろに下がり、ハンドルから距離が出ます。
その距離感に近かったのが52の方でした。
サドルの高さ調節
ここの2箇所のボルトを六角レンチでゆるめることでシートポストが上下に動くようになり、サドルの高さ調節が可能となります。
シートポストを上げるとシートの位置が斜め後ろに移動しますので、ハンドルとの距離や座り心地に違和感がある場合には、サドル下にあるシルバーのボルト2か所をゆるめ、シート自体を前に動かすなどして自身にフィットする位置を探ります。
コンポーネントについて
SURGEにはシマノの「Claris(クラリス)」シリーズのパーツが使われています。(前後のディレーラー、ブレーキレバー、シフター)
「Claris(クラリス)」はロードバイクのエントリーモデルに多く採用されているパーツなんですね。
ハンドルとシフターについて
自身初めてとなるドロップハンドル。
ブレーキを握れる位置に手を置く基本ポジションに加え、横一直線になった部分をつかんだり、ハンドルが下に曲がっている部分に手を置いたりと、その時々に合わせてポジションが変えられるのが魅力ですね。
ハンドル全体がクッション性とすべり止め効果のあるバーテープが巻かれており、素手で握った際にも気持ちが良いです。
シフターについて
いわゆるデュアルコントロールレバーが採用されています。
デュアルコントロールレバーとは、シフターとブレーキが一体型になっているレバーを言います。
下記の写真で言うと、右のレバーがリヤの変速機を操作するもので、ブレーキレバーの下部にある黒い箇所を内側に押し込むとシフトアップ(重くなる)、ブレーキレバー自体を内側に押し込むとシフトダウン(軽くなる)となります。
また、ブレーキレバーを握るように力を加えることでブレーキが掛かります。
ドロップハンドルに慣れていないこともあり、最初はブレーキの握り方に違和感があり、力の掛け具合が難しいです。
ちなみにギヤはリヤが8段で、フロントが2段。
フロントに変速機が付いている自転車も初めてなので、とても新鮮です。
フロントのシフトチェンジは、ハンドルの左側のレバーで行います。
リヤの操作の時とは反対で、黒い部分を内側に押し込むとシフトダウン(軽くなる)、ブレーキレバーを内側に押し込むとシフトアップ(重くなる)となります。
↓ちょっと分かりづらいですが、フロントのギアを真上から見たところ。
大きなサイズのギアの横に、ふた回りほど小さなギアが備えられており、フロントのディレーラーでそれぞれのギアにチェーンを掛けかえる仕組みです。
タイヤサイズについて
SURGEの標準タイヤは「20 × 1 1/8」というサイズ。
Birdyの標準タイヤと比べてかなり細いです。
ブレーキについて
標準のブレーキはノーブランドのもの。
他の方のレビューを見ると、シマノの105というブレーキに交換されている方も多いようですね。
フレームについて
SURGEの最も特徴的なデザインのひとつであるメインフレームの形状。
↓上から見るとこのようになっていて、正円ではないんです。
実はこのようなデザインになっています。
↓下図はメインのフレームを輪切りにした際の断面形状のイメージ。
このようにティアドロップ型なんですね。
そのため、真横から見た際には分かりにくいですが、実はとてもシャープな印象を受けるデザインになっています。
リフレクターがカッコいい
リフレクターと言っても、ホイールのスポークに付いているプラスチック製のものじゃないですよ。
真横からフラッシュを使用して写真を撮ると…
ピカッ!
なんと、フレームに描かれた「tern」の文字はリフレクターになっているんですね。
ちなみに、ボディに貼られたステッカー類は全部リフレクターになっています。
ここも。
こんなところも。
乗り心地について
これまでは「18×1.50」というタイヤサイズのBirdyに乗っていました。
一方でSURGEは「20 × 1 1/8」。
タイヤの大きさが18インチから20インチにアップしたことに加え、細くなったことで地面との抵抗も減り、スピードが格段にアップしました。
しかもとても静かで、滑らかに地面の上をすべるように走ります。
ただ、ホイールが空転する際のラチェット音はほんの少し大きめです。
極端にうるさい「ジャーッ!」という音ではないですが、「シャーッ」という程度のものなので、そこまで気にならないレベルだとは思います。
私の場合は直近まで乗っていたBirdyとの比較となるので、ラチェット音の静かさの点ではBirdyの方が優れていました。が、そこは好みの問題ですね。
SURGEに乗ってみて、これまでのノーマル状態のBirdyでは得られなかった乗り心地とスピード感を得られるようになり、改めて自転車に乗りたいと思う気持ちが熱くなりました。遠出がしたいです。笑
上記の内容がSURGEを検討されている方に、少しでも参考になれば幸いです。