07.Q&A

【経験者談】マンションのフルリノベーションに掛かる費用を解説

この記事では、自宅マンションのフルリノベーションを検討中の方で、いったいどのくらいの費用が掛かるのかが知りたい、という方に向け、自身が実際に体験したフルリノベーションの請求書の内容と、より費用を安くする方法、気を付けるポイントなどを解説しています。

75平米、3LDK、築15年のマンションをフルリノベーションした場合の費用

内装の仕様や採用する設備のグレードなどにより異なってきますが、我が家のフルリノベーションに掛かった金額は次の通りです。


  1. 解体工事…615,000円
  2. 住設工事…2,179,100円
  3. 造作工事…2,370,000円
  4. 建具 別注家具…1,229,000円
  5. 内装工事…468,175円
  6. 雑工事…1,112,560円
  7. 諸経費…900,000円
  8. 追加変更工事…130,000円

小計 9,585,035円
消費税(8%) 766,802円
        -1,837円
合計 10,350,000円


それぞれの内訳をご紹介していきます。

解体工事 615,000円

その名の通り、住宅内をスケルトン状態にするための解体工事にかかる費用です。
内訳は次の通り。

  • 解体撤去工事…270,000円
  • 上記搬出処分費…345,000円

住設工事 2,760,300円

住設とは「住宅設備」の略で、キッチン、バス、トイレ、洗面所、給湯器、エアコンなどの設備を指します。
内訳は次の通り。

キッチン工事

  • システムキッチン リクシル アレスタ 食洗器なし…931,000円
  • 上記搬入施工費及びキャビネット加工費…98,000円
  • 上記用タイル工事…91,000円

システムキッチンはリクシルの「アレスタ」を採用。
システムキッチンをコの字にレイアウトしてもらうよう、キャビネットに加工をしてもらいました。
また、キッチンの壁一面に、いわゆる「サブウェイタイル」を貼ってもらったため、その施工費も発生しています。

浴室工事

  • システムバス リクシル リノビオ1216…494,900円
  • 上記搬入施工費…68,200円

リノビオの後ろに書かれた数字「1216」はユニットバスのサイズを表しています。この場合だと120cm×160cmということ。
グレードはもちろん、このサイズによっても金額は異なってきます。

洗面所工事

  • 洗面化粧台 L.C. W1200 扉ホワイト…231,000円
  • 収納別注家具 天板 吊戸等 扉ホワイト…120,000円
  • 上記搬入施工費…30,000円
  • 扉交換…115,000円

パウダールームのテイスト統一のため、洗面化粧台および吊り戸棚の扉を標準のものから別のデザインのものへ交換してもらいました。「扉交換」の費用はそのために発生しています。

トイレ工事

  • リクシル リフォレI型…181,200円
  • 編入施工費…25,000円
  • 防止パン工事 水栓共 材工共…25,000円
  • ガス工事…100,000円
  • 給排水工事…250,000円

費用を抑えるため、もともと使っていたウォシュレットを使い回そうかと考えていましたが、他の箇所がキレイに生まれ変わっていくのに、便座だけ前のままというのも段々とイヤになってきて、最終的には新調することにしました。笑

造作工事 2,370,000円

大工工事

  • 玄関廊下…370,000円
  • 子供部屋…275,000円
  • 寝室…250,000円
  • LDK…580,000円
  • 洗面脱衣場・トイレ…230,000円

フローリング工事

  • ダイケン ハピアオトユカL45銘木柄 床暖対応(59平米)…590,000円(単価10,000円)
  • 上記用無垢輸入巾木(白仕上げ)(50メートル)…75,000円(単価1,500円)

我が家のフルリノベーションにおいて最も象徴的なパーツとなっているのが、この白の巾木。モールディング加工が施されているもので、輸入建材でした。

建具 別注家具 1,229,000円

木製建具

  • FIX建具+アクリル 2台引分戸…195,000円
  • 寝室 引き戸…39,000円
  • 廊下収納 引違戸 幅広 2枚…90,000円
  • 洗面 引戸…39,000円
  • トイレ開戸…39,000円
  • 子供部屋 開戸…39,000円
  • 玄関収納 折戸 輸入ルーバー改造…110,000円
  • 押入 折戸 輸入ルーバー改造…110,000円

寝室上部にアクリル窓…10,000円
上記枠材及び金物…385,000円
上記搬入施工費…100,000円

ワークスペース
上記搬入施工費…55,000円
ワークスペース・ストックスペース内可変棚及び金物
上記搬入施工費…18,000円

室内窓の造作や、一部の収納に輸入建材のルーバー扉を採用したことで費用が高くなっています。。

内装工事 468,175円

クロス工事

  • 玄関廊下…64メートル 80,000円(単価1,250円)
  • 子供部屋…45メートル 56,250円(単価1,250円)
  • LDK…157メートル 196,250円(単価1,250円)
  • 洗面脱衣所・トイレ…49.5メートル 61,875円(単価1,250円)

クッションフロア工事

  • 洗面・トイレ…58,000円

廃材処分費…15,800円

雑工事 1,112,560円

  • 電気工事 配線工事 分電盤再利用 ダウンライト5台込み…345,000円
  • 塗装工事…270,000円
  • フロアタイル工事 玄関土間…50,000円
  • 床暖房工事 ガス式カワック新調 給湯器は別途…392,560円
    概算見積もり。解体時に施工範囲最終決定とする。
  • 簡易清掃…55,000円

フルリノベーションを実施するタイミングで、狙ったかのように給湯器が壊れたため新調する羽目に。
建築事務所に手配をお願いするよりも自分たちで用意した方が安いと言われたので、ネットで販売と取り付けを行っている業者を探しました。
上記の金額には含めていませんが、給湯器まわりで掛かった費用は下記の通りです。

給湯器 ノーリツ24号…250,000円
リモコンRCJ112…29,700円
副資材…14,220円
交換取り付け…30,000円

諸経費 900,000円

内訳はありませんでした。

追加変更工事 130,000円

  • コンセント シリーズ変更差額…65,000円
  • ワークスペース吊戸…65,000円

全ての要素が一旦決まったあとでも、工事を進める中で「やっぱりここはこうが良い」ということが出てくると思います。
タイミングが問題無ければ、あとからでも要素の変更は可能です。

■合計 10,350,000円


以上、要素ごとに詳細に紹介したので、何にいくらくらい掛かったのかが何となくでもお分かりいただけたかと思います。

施工会社によって異なると思いますが、我が家の場合はまず前金として今回の工事費の半分を支払い、リノベーション完了後の引き渡し時に残りの半分を支払うということになっていました。

工事を進めるうちに、当初の予定から変更を掛けていくことも出てくると思いますが、変更が発生した箇所については、残りの半分の金額の部分で調整することになります。

依頼したのは近隣エリアにあった建築事務所。
この建築事務所の過去の施工事例が自分たちの好きなテイストだったため依頼したのですが、どちらかといえば「こだわり」の内容になっている箇所があるため、少し高めの費用になっていると思います。

システムキッチン、洗面化粧台、トイレなどの設備のグレード自体はミドルレンジのものを選んだのでその点では費用を抑えられていますが、内装全体の雰囲気に関わる建具や別注家具のところで費用が上がった結果となっています。

どこまでこだわるかによって費用が大きく変わりますので、「落としどころ」、「妥協点」を持つことも必要になってきます。

フルリノベーションの費用を安くする方法

こだわりをキープしながらも、費用を安くするためのポイントというのがいくつかありますので、順に紹介します。

設備のメーカーにはこだわらない

どうしても譲れない「このメーカーのこのシステムキッチンが良い!」と言うことが無ければ、設備のメーカー選びは柔軟にいきましょう。
メーカーに加え、各設備のグレードについても必要なものが揃っているラインはどこか、ということを見極めれば、無駄に高いグレードを選ぶ必要がなくなると思います。

メーカーの掛け率を知る

フルリノベーションを依頼する会社によって、メーカーとのつながりの強さが様々です。
国内の大手メーカーであれば、一定の割引率のもとでつながっていると考えられます。
私たちが依頼した建築事務所は、リクシルの製品であればカタログ価格から40~50%OFFになりました。
このように、各メーカーの掛け率があることを知っていれば、カタログに掲載された価格(定価)をそのまま支払うわけではない、と心構えが出来ますね。
というか、そもそも定価って何なんでしょうね…。

施主支給にする

言葉の通りですが、自分たちで準備する、ということです。

我々の例で言うと、上にも書いたように給湯器の件などが挙げられます。
建築事務所側にすべてを準備してもらうのではなく、自分たちでも手配することで費用を浮かせられるケースがあります。

部品レベルの細々としたものでもそうです。
そもそも提携先のメーカーのカタログを見ても気に入るものが載っていなければ、自分で探すしかありません。
これは価格との兼ね合いも大きくなってきますが、我が家の場合だと、収納の引き出しの取っ手やトイレットペーパーホルダー、タオルハンガーなどは自分たちでネットで購入し、施主支給としました。

住宅ローン減税制度を利用

リノベーションの内容によっては減税制度を利用して、結果的に費用を抑えられるという可能性もあります。
減税のためにリノベーション内容を変更するというのは少し違うかもしれませんが、結果として減税対象となる内容なのであれば使わない手はないですね。

投資型減税

下記のような一定の条件を満たすリフォームが対象となる減税制度。
・耐震
・バリアフリー
・省エネ
・同居対応
・長期優良住宅化(耐久性向上)
「耐震」と「バリアフリー」など、複数の条件を満たす場合は、この制度の併用も可能。
その一方で「耐震」と「長期優良住宅化」は併用できないなどのケースもあり。
また、「耐震」のリフォームを行った際は、下記に紹介するローン型減税または住宅ローン控除との併用も可能。

ローン型減税

返済期間5年以上のリフォームローンを借りて行う、リフォームに対し、「バリアフリー」「省エネ」「同居対応」「長期優良住宅化」の、一定要件を満たすものが対象。こちらも要件の組み合わせによっては併用も可能。

住宅ローン減税(住宅ローン控除)

返済期間が10年以上となるリフォームローン等を借りて行うリフォームが対象。
また、「リフォーム後の専有面積が50平米以上」や「リフォームの工事費が、補助金を除いて100万円を超えていること」などの条件あり。

詳細は国土交通省 「すまい給付金」ページをご覧ください。
http://sumai-kyufu.jp/outline/ju_loan/investment.html

まとめ

いかがだったでしょうか。一番初めのパートでは、我が家のフルリノベーションの掛かった費用をその内訳とともにご紹介することで、少しリアルなイメージが出来たのではないでしょうか。
まずは理想の間取りや内装でイメージしてみて、実際の費用を算出してもらった際に「これは高すぎる!」となる場合には、設備のグレードを落としたり、この上に書いたような「費用を抑えるテクニック」を利用して、少しでも満足のいくフルリノベーションに近づけてください。

当ブログのトップページでは、我が家のフルリノベーションの様子を時系列に沿った目次を用意しています。よろしければご覧ください。

【経験者談】マンションのフルリノベーションに掛かる期間について

マンションのフルリノベーションとは、住戸内をすべて解体・撤去することで、一から間取りを作り直す工事のことを言います。

間取りを一旦リセットしますので、部屋のレイアウトや壁紙、床材、扉、ドアノブ、キッチン、浴室、洗面台などなど、あらゆる要素を一から考えないといけません。

解体途中の自宅の様子

結論:マンションのフルリノベーションに掛かる工事期間は2か月

マンションのフルリノベーションの工事期間は約2か月です。
その前に打ち合わせを重ね間取り等を決定していきますが、この打ち合わせ期間で約半年を見ておきましょう。

なお、工事期間中は住むことができないため、引っ越しが必要になります。

引っ越し前の荷物のまとめ、戻ってきた際の荷物の開封までをフルリノベーションの工事期間と考えると、前後で合わせて1か月ほどプラスして、合計3か月ほど見ておく必要があります。

マンションのフルリノベーション期間中に合わせて考慮しないといけないこと

マンションのフルリノベーション工事中の引っ越しに伴い、考慮しないといけない点は次の通り。

  1. 短期間での契約が可能な賃貸マンションの選定
  2. 上記賃貸マンションに入りきならない荷物は、トランクルームを別で契約(こちらも短期契約が可能かどうか確認)
  3. 引っ越し業者の選定
  4. 車の所有者で、上記賃貸マンションが現住所から離れている場合は、近くに駐車場を借りる必要あり

短期間での契約が可能な賃貸マンションの選定

週単位で借りられるウィークリーマンション、月単位で借りられるマンスリーマンションなど、短期契約が可能な賃貸物件を早めに探しておきましょう。

いざ工事が始まるタイミングで引っ越しが出来ていないと工期の遅れにつながってしまいます。

例えば、実際に必要な数週間前、1か月前などであったとしても、良い条件の物件があれば早めに借りておきましょう。実際のタイミングまで待った時に物件が無くなってしまっている状況が一番痛いです。

賃貸マンションに入りきならない荷物は、トランクルームを別で契約

あくまで一時的な仮住まいとなる賃貸マンション。
今住んでいる家にあるものをすべて持って行こうと思うと、賃貸物件を探す際に障壁になる可能性も。
広い間取り、駅近物件などの条件は、一時的な仮住まいと割り切り少々の不便は我慢する考え方を持っていた方が余計なコストも抑えられます。
なので、仮住まいの期間は生活に必要な最低限のものだけを持って行き、不要な大型の家具や用品はトランクルームに預けるという選択肢も持っておきましょう。
こちらも短期契約が理想ですが、場合によっては前後の期間少し長めに借りる必要も出てくるかもしれません。

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引っ越し業者の選定

生活する賃貸マンション、必要であれば物を預けておくトランクルーム、双方が決まれば引っ越し業者の選定です。
引っ越し料金の定価はあって無いようなもの。
最低3社ほどから見積もりをもらい、最も良い条件の会社を選びましょう。
賃貸マンションとトランクルームの立地が離れている場合には、両者に荷物を運んでもらう必要があるこも考慮しておかないといけません。
馴染みの引っ越し業者がいない場合は、一括見積のサービスを利用してみてはいかがでしょうか。

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車の所有者は短期契約可能な駐車場探しも

日ごろから車を利用しており、仮住まいとなる賃貸マンションまでの距離が今の自宅と離れている場合、車も一緒に引っ越しをしないといけません。

そこで出てくるのが駐車場問題。

賃貸マンションの近くでたまたま空きのある駐車場を借りられればラッキーです。
ただし、最低の契約期間も定められているところがほとんどです。
半年や1年というのは普通ですが、企業が運営しているような駐車場ではなく、地元の地主さんが駐車場を経営されている場合には、交渉によっては極短期間での利用も可能な場合があります。

賃貸マンションが見つかれば、その近所を散歩してみて駐車場の目星を付けておきましょう。

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まとめ

このように、マンションのフルリノベーション期間中は引っ越しが伴い、それに合わせて色々と段取りを付けないといけない要素がたくさん出てきます。

間取りや家の内装の事を考えながらも、上記のような課題が後々発生するということを頭に入れておきましょう。

今回私たちのマンションのフルリノベーション期間は2か月でしたが、もちろん業者さんや内容により期間は前後します。
自分たちでは右も左も分からないという方だと、まずは間取りの提案を無料でもらえるサービスなどを利用するのも手です。

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このブログのトップページをご覧いただければ、我が家のフルリノベーションの様子を時系列順でご覧いただけますので、よろしければご覧ください。

この記事が、これからマンションのフルリノベーションを検討されている方の参考になれば幸いです。

【経験者談】自宅マンションを1,000万円掛けてスケルトンリフォームするとできること。

我が家のマンションをスケルトンリフォームした際に掛かった費用は10,450,000円でした。
この記事では、次の点について解説しています。

  • 1,000万円を掛けてスケルトンリフォームすると、どんなことが出来るのか
  • マンションならではの「できないこと」
  • 工事に掛かる期間
  • 建築事務所の選定について

1,000万円を掛けるとこんなリフォームが可能です

まず、スケルトンリフォームとは、住戸内をすべて解体・撤去することで、一から間取りを自由自在に作り直せるリフォームのことです。
スケルトン状態になった様子がこちら↓
壁、天井、床がこのように取り払われ、ちょっと衝撃的とも言える見た目になります。

スケルトンリフォームの様子。壁や天井が取り払われ、スケルトン状態になった様子です。
壁や天井、床が取り払われ、スケルトン状態になった様子です。

ただし、マンションのスケルトンリフォームは一戸建てと違い、その構造上どうしても変更が加えられない箇所も出てきたりするので、予め建築士さんと打ち合わせのうえ検討が必要です。ここについては後ほど解説します。

キッチンのレイアウトが自由自在

こちらが我が家のリフォーム前のキッチンです。
コンロ前に壁があり、そのせいでキッチンエリアが暗い印象でした。

スケルトンリフォーム前のキッチンの様子
リフォーム前のキッチンの様子

少し撮影位置が変わりますが、リフォーム後のキッチンがこちら。
この写真で言うと、右奥に「リフォーム前」のキッチンがありました。

スケルトンリフォーム後のキッチンの様子
スケルトンリフォーム後のキッチンの様子
スケルトンリフォーム後のキッチン内部の様子
リフォーム後のキッチン内部の様子

リフォーム前と後ではキッチンの向きが90度変更されています。
排気のダクトの関係で換気扇の位置は大きく変えずに、その代わりシンクと切り離すことでこのようなレイアウトが可能になっています。
シンクも実は元々の位置から大きく変わってはいませんが、向きが変わるだけでもこんなに印象が変わり、解放感が得られるようになります。

室内窓の設置

リビングの隣に一部屋あるのですが、ここはもともと和室でした。
以前のリフォームにより、この和室を洋室に変更し、リビングとを隔てていた引き戸を撤去してもらっていました。

リフォーム前の部屋の様子

この部屋のリフォーム後の様子がこちら。
アクリルパネルを入れた室内窓を設置。中央は引き戸で開閉が可能になっています。
空間は仕切られながらも、アクリルパネルの効果で圧迫感をあまり感じません。
また、床が一続きになることで空間がより広く見える効果も。

リフォーム後の居間

中央の引き戸を閉めた様子↓

玄関の土間スペースの拡張

リフォーム前の玄関はこのような感じ。
入るとすぐ左にシューズボックスがあり、上がってすぐのところには左右に部屋が一つずつある間取りでした。

リフォーム前の玄関の様子

アングルが違いますが、リフォーム後の様子がこちら。
玄関に一歩入って左を見た様子です。
左側にあった一部屋を無くすことで、土間を大きく設けました。

リフォーム後の玄関の土間スペース
リフォーム後の玄関の土間スペース

土間部分が広くなったことで、出かける際に家族みんなで靴を履いてもじゅうぶんなスペースがあります。また、買い物から帰ってきた際には上がり框に荷物をドサッと置けるので、これまでの狭いスペースとは比べ物にならないほど快適になりました。

パウダールームと造作家具

リフォーム前の写真はありませんが、こちらがリフォーム後のパウダールーム。
左に見える引き出しは、リフォームに合わせて作ってもらった造作家具で、天板部分は作業台も兼ねており、洗濯物をたたんだり、アイロンがけに使用しています。
左上の吊戸棚や正面の洗面台は既製品ですが、扉や引き出しのパネルを造作してもらうことで、デザインが統一された空間になっています。

リフォーム後のパウダールーム(洗面所)
リフォーム後のパウダールーム(洗面所)

モールディングで海外風のテイストに

リフォーム後の廊下

全体的に白を基調とし、各扉はシンプルなモールディングの装飾で統一してもらいました。
巾木(床と壁の境界部分の木材)にもモールディング加工が施されており、海外風のテイストに仕上がる大きな要素となっています。
そして、壁紙を薄いグレーにすることで、扉や巾木の白が引き立つようにもしてあります。
また、間取りの変更により廊下の幅も広がっています。

「できること」のまとめ

上で紹介した事例のように、スケルトンリフォームでは基本的には丸っきり違う「新しい家」に生まれ変わります。
ただ、我が家は結果として部屋のレイアウト自体は、元々の間取りからは大きくは変わっていません。建築士さんにはあくまで生活のしやすさ、導線を考えてもらいながら出来上がった結果です。
マンションという限られた面積の中では、なるべく「使用しない空間」を無くし、合理的なスペースの活用を考えていくことが、結果として「住みやすい家」につながるため、そこがスケルトンリフォームを成功させるカギになります。

マンションならではの「できないこと」

マンションのスケルトンリフォームを進めるにあたって、「できない」こととして次の点が挙げられます。

取り除くことの出来ない段差やスペースがある

リフォーム前から気になっていた天井に見られる段差。
スケルトン状態になった時に確認してみて分かったのですが、排気のためのダクトが通っているスペースがあったり、ケーブル類を通すための場所が確保してあったりと、物理的に取り除くことの出来ない段差があるということが分かりました。

天井以外には、上で紹介している土間の写真に見られますが、土間部分も左側に少し段差があります。この下にも水道や電気類のケーブルが走っており、段差をなくすことは出来ませんでした。
同様の理由で、浴室も洗面所スペースの床とフラットになっておらず、若干上がっています。

また、部屋の間取り図を見た時に「PS」と書かれた箇所があると思います。
これはパイプスペースという意味で、マンション全体の排水管が通っている場所となり、この部分を無くしたり移動させたりということも出来ません。

このように、取り除くことの出来ない段差、スペースが存在することを頭に入れておきましょう。

水回りの大幅な位置移動

トイレや洗面所、お風呂といった水回りは排水の関係上、元々の間取りから大きく位置を変更することは難しいです。

共用部には手を加えられない

例えばベランダ部分は室内のような専有部分でなく、廊下と同じような共用部分という扱い。
そのため、ベランダ部分に手を加えることは出来ません。
また、窓やサッシにも手を加えることが出来ないので注意しましょう。

工事に掛かる期間

我が家のスケルトンリフォームに掛かった工事期間は約2か月。

部屋の一部分のリフォームとは違い、スケルトンリフォームの場合は一時的にその家での生活が出来なくなるということ。そのため引っ越しを伴います。

我が家の場合、幸いなことに実家を利用することが出来ました。
一時的に住む家として割り切って、持って行く荷物は最低限にし、大型の家具や不急の品はトランクルームを借りて預けていました。
荷物のボリュームやトランクルームの場所により引っ越し業者の金額も変わりますし、短期間契約が可能なトランクルーム探しには少し苦労しました。
また、車を所有しているため、短期契約が可能な駐車場探しも大変でした。

このように、スケルトンリフォームに付随して発生する検討事項も多いので、予め心の準備をしておきましょう。

建築事務所の選定について

幸いなことに私たちは、たまたまその建築事務所の施工事例が紹介されている記事を目にする機会があり、そのテイストがまさに自分たちの好みとマッチする内容だったために、依頼するきっかけとなりました。
右も左も分からないまま建築士さんと打ち合わせを進めるにつれ、こちらがやりたいと思っていることを何でも採用する方向に進めるのではなく、きちんとメリット・デメリットの意見をくれたり、また、自分たちが想像もつかなかったようなアイデアを盛り込んでくれたりと、そういったやり取りを通して信頼と安心感が生まれていきました。

とはいえ、我々のようなケースは本当にラッキーなことで、はじめのきっかけすらも見つからないという方も多いと思います。
スケルトンリフォームをしたいけど何から考え始めたら良いのか・・・、実際に自分の家だとどの程度の間取変更が出来るのかも良く分からないし・・・と言う方は、下記のような全国の優良リフォーム会社から無料で間取りの提案がもらえるサービスを利用してはどうでしょうか。
リフォームのプラン、間取り、アドバイスが無料もらえ、しかも複数社の内容を比較して検討することが出来ます。複数社の内容を比較できるというのがポイントですね。
この記事がスケルトンリフォームを検討されている方の参考になれば幸いですし、良いリフォーム会社、建築事務所と出会うきっかけとなればこれまた幸いです。
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ちなみに、このブログのトップページをご覧いただくと、今回のスケルトンリフォームの様子を時系列順でご覧いただけます。