子どもがバスケットボールに興味を持ち始めたとき、「室内で練習できる環境を作ってあげたい」と思いながら、マンション住まいだと壁に穴を開けられないし、既製品のゴールは大きすぎて置けない——そんな悩みを抱えていました。
いろいろ調べた結果、壁に穴を開けず・賃貸・マンションでもOKな「ディアウォール+2×4材」方式で室内バスケットゴールをDIYすることにしました。
かかった費用は合計13,152円、作業時間は約2時間。完成品は本物のリング(内径45〜46cm・鉄製・重量5kg)を使用しており、見栄えも機能も市販品に引けを取りません。
この記事では、実際に作った手順・使った材料・費用・失敗しやすいポイントまで、余すところなく解説します。同じようにマンションで子どものバスケ環境を作りたい方の参考になれば幸いです。
完成品と仕様の概要
最初に完成後の仕様をまとめておきます。作業前にゴールの高さや設置場所のイメージを固めておくと、材料選びがスムーズになります。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 床からリングまでの高さ | 206cm(設置環境に合わせて調整可能) |
| ボードサイズ | 縦50cm × 横70cm(設置スペースに合わせて変更可) |
| リング内径 | 45〜46cm(FIBAの公式サイズとほぼ同じ) |
| 固定方法 | ディアウォール+2×4材(壁・天井に穴あけ不要) |
| 総費用 | 13,152円 |
| 作業時間 | 約2時間(2人作業推奨) |
| 対応ボール | サイレントボール(ウレタン製)推奨。本物のバスケットボールは音が大きいためマンション非推奨 |
参考までに、ミニバスケットボール(小学生用)の公式リング高さは260cmです。今回の自作ゴールは206cmと低めですが、入門期の練習・フォーム確認・室内遊びとしては十分な高さです。天井の高さに余裕があれば、もう少し高くすることも可能です。
準備するもの一覧と選び方のポイント
まず材料全体を把握してから、各アイテムの選び方の注意点を説明します。
| 品名 | 金額(円) | 個数 | 小計(円) | 購入場所 |
|---|---|---|---|---|
| バスケットゴールリング(リーディングエッジ) | 5,380 | 1 | 5,380 | Amazon |
| カットワランバー(板・厚さ15mm) | 2,280 | 1 | 2,280 | ホームセンター |
| 2×4材 12F | 998 | 2 | 1,996 | ホームセンター |
| ディアウォール(ホワイト) | 928 | 2 | 1,856 | Amazon・ホームセンター |
| 六角ボルト M10×50mm | 110 | 4 | 440 | ホームセンター |
| 丸座金(平ワッシャー)M10(4個入り) | 78 | 1 | 78 | ホームセンター |
| バネ座金 M10(4個入り) | 78 | 1 | 78 | ホームセンター |
| 六角ナット M10(4個入り) | 110 | 1 | 110 | ホームセンター |
| 木ネジ(皿・4.5mm×38mm) | 228 | 1 | 228 | ホームセンター |
| 合計 | 13,152 |

① バスケットゴールリング
今回使用したのはリーディングエッジ(LEADING EDGE)のLE-BS305専用ゴールリムです。もともとは同社の据え置き型バスケットゴールの交換パーツとして販売されているもので、素材は鉄・リング内径45〜46cm・重量約5kgと本格的な仕様です。
実際に届いて手に持ってみると「思ったより重くて大きい…」と驚きました。ただ、取り付けてみるとこのサイズ感がちょうどよく、見栄えも本格的でした。内径が小さいと「いかにもおもちゃ」という印象になりがちなので、本物に近いサイズを選んで正解でした。
なお、より安価な選択肢としてKAISER(カイザー)のKW-649もあります。価格はリーディングエッジの約半額程度で、内径は42cmとやや小さめ。カラーはオレンジのみのため、インテリアを気にする方には不向きかもしれませんが、コストを抑えたい場合はこちらも検討してみてください。
2つのリングの主な違いをまとめると:
| 項目 | リーディングエッジ(今回使用) | カイザー KW-649 |
|---|---|---|
| リング内径 | 45〜46cm(公式サイズに近い) | 42cm(やや小さめ) |
| カラー | ブラック | オレンジ |
| 価格帯 | 5,000円前後 | 2,000〜3,000円前後 |
| インテリア性 | ◎(落ち着いた色味) | △(派手さが気になる場合も) |
② ボード(板材)
ホームセンターで販売されている「カットワランバー」(厚さ15mm)を使用しました。軽量で加工しやすく、室内DIYに向いています。
ボードのサイズは縦50cm × 横70cmにしました。これは我が家の設置スペースに合わせた寸法ですが、天井が高く設置スペースに余裕がある場合は、縦60cm × 横90cmなど大きくするとよりバランスのよい見栄えになります。
ホームセンターの木材カットサービスを利用すれば、自分でのこぎりを使う必要なく正確なサイズに仕上げてもらえます。カット料金は1カット数十円程度が一般的です。購入前に設置スペースの縦・横を測っておきましょう。
③ 支柱(2×4材)
2×4材を2本使用します。ポイントは購入前に必ず設置場所の床から天井までの高さを測っておくこと。
2×4材のカット寸法は、「床から天井までの高さ」マイナス4.5cmが正解です。ディアウォール(次項で説明)を取り付けたときに、このマイナス4.5cmがちょうど突っ張る余白になります。
例:床から天井まで250cmの場合 → 2×4材は245.5cmにカット
こちらもホームセンターのカットサービスを利用するのがおすすめです。2×4材は長さ12フィート(約365cm)のものを購入し、必要な長さにカットしてもらいましょう。
④ ボルト・ナット類(M10サイズで統一)

ゴールリングをボードに固定するための金具類です。すべてM10サイズで統一します。ホームセンターではステンレス製とユニクロ製の2種類が売られていますが、屋内使用でサビの心配がないため、安価なユニクロ製で十分です。
- 六角ボルト M10×50mm:リングの取り付け穴に通すメインのボルト。長さは50mmでゆとりあり
- 丸座金(平ワッシャー)M10:ボルト・ナットの接触面を広げ、板材への食い込みを防ぐ
- バネ座金 M10:バネの弾性力でボルトの緩みを防止する
- 六角ナット M10:ボルトを裏側から締めて固定する
取り付け順は後の「手順」セクションで詳しく説明します。
⑤ 木ネジ(皿タイプ・4.5mm×38mm)
ボードと2×4材(支柱)を固定するためのネジです。天面がフラット(皿タイプ)のものを選ぶと、ボードに埋め込んだときに表面が凸にならず仕上がりがきれいです。
長さはボードの厚さ(15mm)+ 2×4材の厚さ(38mm)を考慮して選びます。今回は4.5mm×38mmを使用しました。
⑥ ディアウォール(2個)
ディアウォールは2×4材を壁や天井に穴を開けずに突っ張り固定できる画期的なDIYアイテムです。バネが内蔵されており、天井と床に突っ張ることで柱のような支柱を作れます。賃貸やマンションのDIYで広く使われています。
1本の2×4材につき1個使用するため、今回は2個購入しました。
⑦ 電動ドリルドライバー(穴あけ・ネジ締めに必須)
ボードへの穴あけと木ネジの締め付けに使います。手動でも不可能ではありませんが、電動ドライバーがあると作業時間が大幅に短縮され、仕上がりも格段に良くなります。持っていない方はこの機会に1台持っておくことをおすすめします。
作業手順|ステップごとに詳しく解説
STEP 1:ボードにリング取り付け位置を決める

まず板材(ボード)の中央にリングの取り付け穴がくるよう、位置を決めて鉛筆で印をつけます。
リングの取り付けプレートにはボルト穴が4箇所あります。ボードの中心から均等になるよう印をつけるため、定規を使って左右・上下の中心線を引いておくと正確に決められます。
【ポイント】ボードの上端から取り付け穴までの距離を少し多めに取っておくと、支柱への固定部分と干渉しにくくなります。
STEP 2:ボードに穴を開ける(電動ドリル使用)

印をつけた位置に電動ドリルで穴を開けます。穴の直径は12mmにします。
ここで重要な注意点があります。M10のボルトを使用しますが、穴の直径をボルトと同じ10mmにしてしまうとボルトが通りません。必ずボルト径より1〜2mm大きめ(今回は12mm)の穴を開けてください。
ドリルビットの太さを確認してから作業しましょう。ホームセンターで12mmの木工用ドリルビットを購入できます(数百円程度)。
STEP 3:ボルトでリングをボードに固定する

穴が開いたら、ボルト類を取り付けます。順序が重要なので以下の通りに進めてください。

- 六角ボルトをリング(ゴール)の取り付け穴に通す
- そのままボードの穴に通す(ボードを貫通させる)
- ボードの裏側に出たボルトに、丸座金(平ワッシャー)→ バネ座金 → 六角ナットの順に通す
- 六角ナットをスパナ(またはモンキーレンチ)でしっかり締める
4本のボルト全て同じ手順で固定します。締め付け時は対角線上のボルトを交互に締めていくと、リングが均等に固定されます。
【注意】ナットを締めすぎると板材が割れることがあります。板材が変形しない程度にしっかり固定できていれば十分です。
STEP 4:2×4材にディアウォールを取り付ける

ディアウォールのパッケージには以下が入っています。
- ディアウォール本体 × 2個(バネ入り・バネなし各1個)
- スペーサー × 2枚
バネが仕込まれているロゴ入りの方が天井側、バネのないロゴなしの方が床側です。間違えないように確認してから取り付けましょう。
取り付けはカポッとはめ込むだけです。2×4材の両端にそれぞれ取り付けます。

STEP 5:2×4材を2本立てる(設置場所を決める)
リングを固定したボードを2本の2×4材で支える構造のため、まず2×4材を2本立てて設置位置を確定させます。
設置手順:
- 天井側から位置を決め、床側を後から押し込むように立てる
- 突っ張り具合が少し緩い場合は、床側のディアウォールを外してスペーサーを入れて微調整する
- 2本の柱の間隔はボードの横幅に合わせる(今回は70cmのボードに合わせて設置)
【ポイント】2×4材は立てた後に少し揺らして、しっかり突っ張っているか確認しましょう。グラグラする場合はスペーサーで調整が必要です。
STEP 6:ボードを2×4材に固定する(最難関の工程)
リングを取り付けたボードを、立てた2本の2×4材に木ネジで固定します。この工程が最も力が必要で難しいポイントです。
リング付きのボードは合計で数kg以上の重さになるため、一人が持ち上げて支え、もう一人が木ネジを締めるという2人作業が強く推奨されます。一人でやると、位置がズレたり、ボードを落としそうになったりと危険です。
取り付け位置はあらかじめボード側と2×4材側の両方に印をつけておくと、持ち上げながらでも迷いなく固定できます。
完成・使ってみた感想

完成したゴールは予想以上の出来栄えでした。鉄製の本格リングのずっしりとした存在感と、木目調のボードの組み合わせがインテリアにも自然に馴染みます。
子どもに使わせてみると、リングのサイズが本物に近い(内径45〜46cm)ため「ちゃんとしたゴールだ!」と大喜び。サイレントボール(ウレタン製)を使えば、ボールがボードに当たっても音はほぼ響かず、マンションでも近隣への騒音を気にせず使えます。
高さ206cmは子どもの入門期の練習には十分です。「もう少し高くしたい」という場合は、天井の高さが許す範囲でボードの取り付け位置を上げることで調整できます。
よくある質問(FAQ)
Q. マンションの天井や壁に傷はつきませんか?
ディアウォールは突っ張り式のため、天井・壁・床に穴を開ける必要はありません。ただし、突っ張り圧力で天井や床に跡がつく場合があります。気になる場合は、ディアウォールの当たり面に薄いフェルトや当て板を挟むと保護できます。
Q. どのくらいの強度がありますか?大人が引っ張っても大丈夫ですか?
ディアウォールの突っ張り力には限界があります。子どもが軽く触れる・ボールをゴールに入れる程度なら問題ありませんが、大人がゴールにぶら下がるなどの行為は危険です。あくまでも軽い練習用として使用してください。
Q. 普通のバスケットボールは使えますか?
リング自体は本物のサイズなので通常のバスケットボールも通せます。ただし、硬いボールをボードに当てると音がかなり響くため、マンションではウレタン製のサイレントボールの使用を強くおすすめします。
Q. ボードのサイズはどれくらいが適切ですか?
最低でも縦40cm×横60cm程度あれば取り付けられます。スペースが許すなら縦60cm×横90cm以上にすると、実際のバックボードに近い見栄えになります。今回は設置スペースの都合で縦50cm×横70cmにしましたが、もう少し大きくした方がよりバランスよく仕上がったかもしれません。
Q. 電動ドライバーを持っていませんが、手動でもできますか?
木ネジの締め付けは手動のドライバーでも可能ですが、硬い2×4材への固定は非常に力が必要で疲れます。穴あけは必ず電動ドリルが必要です。今回のようなDIYを機会に1台持っておくことをおすすめします。HiKOKIのコードレスドライバドリルは使いやすく、初めての電動工具としても定番の選択肢です。
まとめ|13,000円・2時間で本格室内ゴールが完成
DIYでの室内バスケットゴール製作は、13,152円・作業時間約2時間で完成しました。重要なポイントをまとめます。
- ✅ ディアウォール+2×4材で壁や天井に穴あけ不要。賃貸・マンションでも設置可能
- ✅ 2×4材のカット寸法は「床から天井までの高さ-4.5cm」が正解
- ✅ ボード穴あけはボルト径+2mm(M10ボルトなら12mmの穴)を開けること
- ✅ ボルトの取り付け順はボルト → ボード → 丸座金 → バネ座金 → ナット
- ✅ ボードの2×4材への固定は2人作業推奨(最も重くて難しい工程)
- ✅ マンションで使うならサイレントボール(ウレタン製)を選ぶこと
市販の室内バスケットゴールは数万円するものも多いですが、DIYなら1/3以下のコストで本格的なゴールが作れます。子どもの運動スペースを充実させたい方、ぜひ挑戦してみてください。


