スマホのバッテリー切れを防ぐためにモバイルバッテリーを持ち歩いている方は多いと思います。
テレワークや外出先などでノートパソコンを使用する際に、そのモバイルバッテリーでパソコンの充電が出来たら良いのになぁと思ったことは無いでしょうか?
中には、スマホ用に持ち歩いているモバイルバッテリーを実際にノートパソコンにつないで充電が出来ないか、と確認したことがある方もおられるのでは。
大半の方はこの時にノートパソコンの充電が出来ずにガッカリすると共に、「何故だろう」と思われたことでしょう。
ノートパソコンの充電に必要な電力を知る
まずは手元にあるノートパソコンが、どの程度の電力により稼働しているかを知りましょう。
ノートパソコンの裏側や、ノートパソコンに付属しているACアダプタを確認すると、このような表記があります。
INPUT と表記された横に記載されているV(ボルト)とA(アンペア)を掛けると、必要なW(ワット)=消費電力が分かります。
上記の例だと、19.5×2.31=45.045、もしくは20×2.25=45となるので、このパソコンを動かすには45Wの電力が必要ということになります。
モバイルバッテリーの出力を確認する
まずは例としてこちらのスマホ用バッテリーの表記を見てみます。
少し分かりづらいですが、左の方にOutputという項目で5V=4.8Aと書かれています。
つまり5×4.8=24Wの出力ということになります。
パソコンを動かすには45Wが必要だったので、このバッテリーでは出力が足りません。
もう一つの例として、別のモバイルバッテリーの表記を見てみます。
USB-AとUSB-Cの端子を備えたモバイルバッテリーで、それぞれの出力が下記のようになっています。
USB-A…6V×3A=18W
USB-C…20V×3A=60W
モバイルバッテリーのパッケージなどには出力78Wなどと書かれていますが、これは上記のUSB-A、USB-Cでの出力を合計した数字が書かれていることがあります。
このモバイルバッテリーで言うと、USB-Cを使用することでパソコンの消費電力を上回るため、充電が出来るということになります。
パソコン側の端子を確認する
最近のノートパソコンであれば備えられているUSB-Cの端子。
この端子は高速データ転送が可能である点に加え、USB Power Deliveryという規格により、最大100Wの電力が供給可能です。
そのため、この端子がパソコン側にあるかを確認しましょう。
あればモバイルバッテリーからの給電が可能です。
上の写真で言うと真ん中の端子がUSB-Cとなります。
これまでノートパソコンの充電はACアダプターでしか出来ないと思っていた人からすると、ちょっとしたカルチャーショックのような感覚を受けるのではないでしょうか。
また、これまでよく目にしていたUSB-AやUSB-Bの端子は、スマホなど小型の電化製品の充電には対応していますが、ノートパソコンのように大きな電力が必要なものには使えません。
まとめ
順を追ってご紹介したように、モバイルバッテリーの出力の電力、充電ケーブルの種類、パソコン側に備えられている端子、の3つの要素が揃わないとノートパソコンへの充電は出来ません。
まずはお手持ちのパソコンにPower Delivery(PD)に対応したUSB-Cポートが備えられているかを確認しましょう。
そのうえで、必要な電力を確認し、同じくPower Delivery(PD)に対応したUSB-C端子を備えたモバイルバッテリーを選ぶようにしましょう。
実際に私が使用しているAnkerのPowerCore III Elite 25600 60W with PowerPort III 65W Podというモバイルバッテリーを下記の記事で紹介しています。
モバイルバッテリー本体に加え、コンセントに差してUSB-Cケーブルを介してパソコンへの給電が可能なアダプターも付属しているため、非常にコスパの良いセットです。