2月の初旬にtent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン)のテント「サーカスST DX」を購入しました。
その後、公園で一度試し張りをしただけでしたが、このたびキャンプ場の予約が取れたので「サーカスST DX」のデビュー戦に行ってきました。実際に使ってみて感じたレビューを紹介します。
試し張りをしたの際の下記の記事では、以前に所有していたDODのテント「カマボコテント2」との収納サイズの比較を行っています。
「テンマクデザイン(tent-Mark DESIGNS)サーカスST DXを購入。そして試し張り。」を見る >
購入前にメーカーオフィシャルサイトでこの「サーカスST DX」についての情報を調べていましたが、テントや付属品の説明などが分かりにくく、自身でも勘違いをしたところがありました。
また、テントに入っている説明書も設営方法が妙に簡略化されていて初心者に優しくない内容でした。
そういった点も踏まえて、当ページが少しでも同じ境遇のユーザーの不明点の解消になるような内容、またこれから購入を検討されている方の後押しとなるような内容になっていれば幸いです。
このページの内容
サーカスST DXのセット内容
・テント本体 ×1
・メインポール ×1
・張り出し用ポール ×1
・設営用ガイドセット(ペグの位置を決める五角形のガイド、ペグまでの距離を測るガイドテープ)
・ペグ(本体用) ×16
・設営ガイド用ペグ(赤いマーカーが付いたもの) ×1
・張り綱(二股) ×5
・張り綱(張り出し用ポール用) ×1
・ポール、ペグ、設営用ガイドセットそれぞれの収納袋
オフィシャルページには「付属品」として下記の内容が紹介されています。
張り出し用ポール×1本、ペグ(本体用)×16本、ペグ(設営ガイド用)×1本、張り綱×5本、収納ケース×4、設営用ガイドセット
テンマクデザイン オフィシャルサイト「サーカスST DX」の案内ページより
「付属品」の意味を調べてみると、「主だったものに付属している物。」となっています。
そのため、メインのテント、ポール以外の物、が表記されているんですね。
はじめこの表記を見た時に、あれ?ポールは1本だけなの?と思ってしまいました。
また、オフィシャルページには「張り綱×5本」とありますが、正確には上記の通り、テント本体に使う二股の張り綱が5本と、張り出し用ポールに使うものが1本、計6本付いています。
また、「収納ケース」と書かれているのは、ペグやポールなどの収納袋を差します。
設営方法
「サーカスST DX」の設営方法で特徴的なのが、まずペグ打ちから始めるという点。
テントがまだ立ってない状態で、先にペグを打っていくというのはどういうことでしょうか。
設営手順を順番に書いていきます。
まずはペグ打ち
設営用ガイドセットに入っている、テントと同じ素材でつくられたこちらの五角形の生地を使います。
この生地をテントの設置位置のセンターとなるあたりに置きます。
サーカスST DXを張り綱までペグダウンした際のおよそのサイズは6メートル四方程度になるので、サイト内にこの生地を置く位置の目安にしてください。
以下の作業はテントの入り口の向きを決めてから進めてください。
テントの入り口になるのは、テント本体にあるサイドフラップ部分になります。
サイドフラップはテントの内側を見た際に生地がだぶついている部分で、テント上部にベンチレーターのある面にそれがあるので目安に探してください。
付属のペグの中に赤色のマーカーが付いたものが1本あるので、そちらに設営用ガイドテープを通してから、設営用ガイド生地の中央に開いた穴に打ち込みます。
次に、ガイドテープのもう一方の端に本体用のペグを通し、設営用ガイド生地の五角形の頂点と重なる方向に引っ張り、テンションをかけたところでペグを打ち込みます。
このときに風などでガイド生地が動いてしまわないように、余っているペグを生地の上にオモリ代わりに載せておくと良いと思います。
これを生地の五角形の各頂点に対して行い、計5本のペグを地面に打ちます。
このペグの位置よりもさらに外側約1メートルあたりに張り綱のペグが来ます。
ベンチレーターを開いて、ナイロンベルトをペグに掛ける
設営用ガイド生地や、そのセンターに打った赤いマーカーのついた設営ガイド用ペグを撤去します。
テント本体を地面に広げ、入口になる場所を確認し、テントの頂点付近にあるベンチレーターを開けておきます。
そしてテントの五角形の各頂点にある黒いナイロンベルトをペグに引っ掛けていくのですが、この時にナイロンベルトを最も長い状態にしてからペグに引っ掛けていってください。(ナイロンベルトの長さ調整はポールを立ち上げた後に行います。)
メインポールでテントを立ち上げる
同梱されているポール2本のうち、太い方がメインポールです。
メインポールは5本に分割されているので、それらを継いで1本の長いポールに仕上げます。
2か所あるジッパーのいずれかを開けてテントの中に入り、テントの頂点の内側にあるポールの補強生地の部分にメインポールの端を当てて、テントを一気に立ち上げます。
メインポールにはランタン用のハンガーが取り付けられているので、それが上側になるように立てます。
テントの内側、ポールを当てるところはこんな感じです↓
テント頂点部分にあるベンチレーターを外から見たところ↓
反対側にも1つ設けられています。
ナイロンテープの調整とスカートのペグダウン
ペグに引っかけたナイロンテープのベルトを締めてテントをピンと張ります。
それぞれのベルトの張りが調整出来たら、スカート部分もペグダウンしておきます。
下記の写真ではテントに付属のペグではなく、別で購入した鍛造ペグを使用しています。
張り綱のペグダウン
購入したばかりの状態ではテント本体に張り綱は取り付けられておらず、別々に収納されています。
複数本入っている張り綱のうち、銀色のリングが使われていて、二股に分かれているものをテント本体に使用します。
テント側面にある黒いベルトに、二股のロープの端それぞれを「もやい結び」で取り付け、赤い自在が付いたループ部分を地面にペグダウンします。
一度張り綱をテントに取り付けておけば収納時に外す必要は無く、取り付けたままでOKです。
ちなみに、張り綱に取り付けられている自在にはtent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン)のロゴが入っています。
入口の作成
2か所ある入口のうちサイドフラップの付いた頂点を、付属のもう一本のポールで立ち上げて入口にします。
入口となる裾のあたりに金色のグロメット(ハトメ)があるので、ポールの先端をここに差し込み、残っている張り綱を使って設置します。
ここで使う張り綱は二股になっていない、1本のストレートのものを使います。
※ちなみにこの入口の跳ね上げは「サーカスST DX」特有の機能で、通常の「サーカスST」ではこれが出来ません。
オフィシャルサイトに次のような表記があり、少し混乱しました。
サイドフラップを別売りのポールで立ち上げることで、タープのように張ることが可能です。
テンマクデザイン オフィシャルサイト「サーカスST DX」の案内ページより
付属のポールでこのように入口を跳ね上げた写真のキャプションとして上記の表現がなされていました。
初めこの文章を読んだときに、「ポールは付属しているって書いてあるし、そのポールを使って入口をこんな風にタープみたいに立ち上げられているじゃないの?別売りのポール?どういうこと?」と思ったんです。
これはメーカーオフィシャルサイトの「サーカスTC DX」(コットン生地のテント)の説明を見たほうが分かりやすいです。
「サーカスST DX」の商品ページは「サーカスTC DX」のページと比べて写真が少なく、「サーカスTC DX」のことを知っている前提で作られている内容のように感じました。
結論としては、サイトに書かれているキャプションの通り、サイドフラップ部分をタープのように使用したい場合には、別でポールをもう1本用意する必要があります。
この跳ね上げた入口部分に、別売りの「サーカスST DX専用フロントフラップ」を取り付けることで目隠しの壁を作ることができます。こちらもテントと一緒に購入していますが、今回は取り付けませんでした。
完成です。
ちょうど桜も見ごろで良いタイミングでのキャンプとなりました。
使用感など
テント生地がポリエステルということで、コットン素材の「サーカスTC」と比較して、収納サイズがコンパクトになり、総重量も2kg以上軽量化されています。
テント生地表面はこんな感じ。
リップストップ生地特有の格子状のパターンが全体に入っています。その名の通り、破れてもその箇所が広がりにくい性質の生地です。
コットン製のテントは結露しにくいと言いますが、一方でポリエステル生地の方は結露に弱いところがあります。
実際、翌朝にはテント内側に結露が発生していました。
テント内部の広さは、インナーテントを設置しないとこのような感じ。
とりあえずの様子を撮っただけなので、映える写真ではありませんが。。
2か所の入り口を開けた状態で、センターポールを囲うようにテーブルを設置して、ベンチ1つ、チェア5脚、コンテナボックス、クーラーボックスを使用しても、この程度の空間になります。
想像以上の広さです。
ちなみに入口部分の生地は、ポールで立ち上げる以外にも、このようにベルトでまとめることも可能。
まとめ
DODの「カマボコテント2」からの買い替えで購入した「サーカスST DX」。
何よりも感動したのは、収納時のコンパクトさと、設営が本当に簡単な点。
いつもキャンプ場に着いてから、まずテントの設営で時間と体力をかなり消耗していましたが、その点が大幅に改善され、他の準備に時間を使えるようになったのは本当に大きなメリットです。
設営時には、設営ガイドを使用してペグ打ちから始めるので、テント位置を決めやすいのもポイントです。張り綱まで入れておよそ6メートル四方のサイトサイズがあれば充分に設置が可能です。
さすがに2ルームテントの「カマボコテント2」と広さの比較をするのはナンセンスですが、リビングとしても十分な活用が可能だと感じました。
まだ「メッシュインナーセット 4/5」が購入出来ていないので、今回も寝るときは車中泊となりました。寝室としての使用した際のレビューは、また「メッシュインナーセット 4/5」購入後に改めて行いたいと思います。
以下「サーカスST DX」のメリット、デメリットをまとめておきます。
メリット
- 設営が驚くほど楽!(およそ15分。女性一人でも余裕です。)
- 収納サイズがコンパクト&軽量
- 価格がリーズナブル
- 入口やサイドフラップなど、跳ね上げ方によりテントの形のアレンジが可能。
- 雨の日も気兼ねなく使える
デメリット
- テント内側に結露が発生しやすい
- ワンポールテントの宿命。テント内部中央にポールが陣取っているので、レイアウトに工夫が必要(ポールを二股にするアイテムを使用することで解消できる見込み)
いかがでしょうか。
何を良しとするかは人それぞれの価値観によりますので、メリットの方が大きいと感じるのであれば購入を検討しても良いのではないでしょうか。価格的もリーズナブルなので、メインのテント以外のサブテントとしての所有もアリだと思います。
これから本格的なアウトドアシーズンを迎えますが、今ならまだ在庫があるみたいですね。フリマサイトでの転売も目立ちますが、下記のリンク先にあるオフィシャルのオンラインショップで定価で買えますので、そちらを利用した方が良いですよ。
<2021年7月14日追記>
「メッシュインナーセット4/5」が無事に購入でき、初めて使用した様子を紹介しています。
テンマクデザイン サーカスST DXにメッシュインナーセット4/5を使用したレビュー