先日、カングーの内装の内張りの特定の場所に「隠しボルト穴」があり、ここにアイボルトを設置した、という件をご紹介しました。
そのカスタムには続きがあり、今回のお話につながります。
純正のユーティリティフックを外す
2列目シートの頭上にあるオーバーヘッドコンソールのすぐそば、両サイドにこのユーティリティフックが設置されています。
ユーティリティフックと名の付いている割にその使い勝手が何とも微妙で、どのように使うのが正解なのか分からないまま過ごしていました。
どうせ使い道が分からないのだから、より便利なものに生まれ変わらせたいという思いで考えたのがこのカスタム。
その手順を紹介していきます。
まずはユーティリティフックを外すところから。
内張り剥がしをユーティリティフックの隙間に差し込みます。
内張り剥がしの先端が分かれていない方を使用すると、カバー部分を外すことが可能です。
カバーが外れると中にあるボルトが見えるようになります。
ソケットレンチと呼ばれる道具を使って、このボルトを回します。
サイズは10mm。
ドライバーなどのツール一式セットのようなものをお持ちの場合は、その中にソケットレンチも含まれている場合があるので、お持ちの方は一度確認してみてください。
外せました。
意外と長いねじが使われています。
ユーティリティフックを外したあとはこのようになっています。
内張りが円形にカットされているのが分かります。
内張りがカットされているサイズはおよそ50mm。
この穴が見えると不細工なので、ユーティリティボードとして使用する板は、この穴が隠せるサイズのものを使用します。
ユーティリティボードとして使用する板を準備する
購入した板のサイズは、長さ1,820mm × 幅60mm × 厚み12mm。
内張りがカットされた50mmの穴に対してジャスト50mmの幅の板を使用すると、穴がギリギリ見切れそうだったので、余裕をもって60mmの幅の板にしました。
また、長さはちょうど半分のところでカットして使用します。(910mm × 2本の板が出来上がることになります。)
板には我が家のDIYでよく登場する、ターナー色彩のアンティークワックスを塗り込みます。カラーはラスティックパイン。
適当な布を使用して、少量取っては塗り込む、を繰り返します。
そしてあらかじめ測っておいた箇所に8mmのドリルで穴開け。
ドリルで木材に穴を開ける際には、下に捨て板を敷いて作業をしましょう。
こうすることで貫通した際に板の割れを防ぐことが出来ます。
板に穴を開ける位置は下記のような感じです。
2つある図のうち、上に描いているのが、車両の前方側に来る部分のアップです。左から30mm、下から35mmの位置に穴を開けます。
下の図が板全体を表していると考えてください。
先ほど開けた穴から625mm、車体の後方側へ行った位置に同じく8mmの穴を開けます。板の下からは変わらず35mmの位置です。
この場所が、先日アイボルトを設置した「隠しボルト穴」の位置になります。
ちなみに、これらのサイズはすべて開ける穴のセンターまでの距離で測っています。
ステンレスのロングアイボルトで取り付け
無事に穴が開いたら、あらかじめ買っておいたステンレスのアイボルトを使用して板を取り付けます。
準備したアイボルトのサイズは太さが8mm、長さが80mmのものです。
先日「隠しボルト穴」に取り付けたアイボルトを外して、この板の上からまた設置します。
片側の完成です!
アンティークワックスも馴染んできて良い色味になりました。
反対側も同様の作業を行います。
穴を開ける位置が先ほどの板と左右反対になるので気を付けてください。
両側に取り付けが完了し、なんだかお家感が高まりました!
まとめ
今回のカスタムの材料費
- 長さ1,820mm × 幅60mm × 厚み12mmの杉板…987円
- ステンレスロングアイボルト(8×80mm)…767円×2個=1,534円
- 紙ヤスリ…52円
合計 2,573円
必要な道具
- 電動ドリル
- ソケットレンチ(10mm)
- ペンキやワックスなど、板をお好みの雰囲気に仕上げるための塗料
今回のカスタムは、デッドスペースになりがちなカングーの天井部分を有効活用するための一つの方法です。
片側に2つずつ設置されたアイボルトに棒を通して、それをベースに上に板を渡すといったことも出来ると思いますし、このユーティリティボード自体にももっとフックを取り付けたり、ライトを埋め込んだりといったことも可能です。
ただの内張りがあるだけの天井ではいじりづらいですが、この板に対してなら何をやってもOKなので拡張性が高まります。
一点だけ注意をしないといけないのがカーテンエアバッグの存在。
「隠しボルト穴」付近の内張りをめくると、蛇腹に折りたたまれたエアバッグのようなものが確認出来ました。
万一の際のエアバッグの動作については未知ですので、自己責任で行いましょう。
ユーティリティボード自体はアイボルトで固定しているだけなので、着脱はいつでも可能です。